感震ブレーカーについて

大地震発生時の発火原因

 大地震発生時の発火源は電気関係が51%、その他が49%とされ、過半数は電気が原因です。

※(公社)日本火災学会「2011年東日本大震災火災等調査報告書(完全版)」
によるデータをもとに当協会が作図

感震ブレーカーとは

 「感震ブレーカー」は、大地震発生時に設定値以上の揺れを感知して、ブレーカーやコンセントの電気の供給を遮断することができます。


分電盤後付型(左)と分電盤内蔵型(右)
※写真提供:テンパール工業株式会社

感震ブレーカー(分電盤タイプ)の基本動作

 地震感知後に警報を発し、3分が経過すると、主幹漏電ブレーカーを自動遮断します。
電気が遮断されるまでの時間的猶予を使って、照明を確保することで、安全に避難することができます。

 地震感知後、3分以内に停電が発生した場合は、復電直後に主幹漏電ブレーカーを自動遮断します。
電気器具が倒れていないか等の安全を確認してから通電することにより、通電火災を防ぐことができます。

主な感震ブレーカーの種類

 ①分電盤タイプ(内蔵型)
●分電盤に内蔵した感震センサーが地震を感知し、主幹漏電ブレーカーを切って電気を止めます。
●電気工事が必要です。

②分電盤タイプ(後付型)
●既設の主幹漏電ブレーカーに感震センサーを接続するタイプで、内蔵型同様、主幹漏電ブレーカーを切って電気を止めます。
●電気工事が必要です。
※既設の分電盤近辺のスペースや主幹漏電ブレーカーの種類によっては、後付けができない場合があります。

③コンセントタイプ
●コンセントに内蔵した感震センサーが揺れを感知し、当該コンセントからの電気を止めます。
●電気工事が必要なタイプと不要のタイプがあります。

④簡易タイプ
●揺れによる重りの落下やバネの作動等により、主幹漏電ブレーカーを切って電気を止めます。
●電気工事が不要です。

感震ブレーカー設置の留意点

【地震時の停電への備え】

  1. 家庭内医療用機器を設置している場合等において、停電に対処できるバッテリー等を備えること。
  2. 夜間に避難が必要となった場合の照明確保のために、各家庭内の就寝室から玄関・避難口までの必要な場所に 停電時に作動する足元灯や懐中電灯などの照明器具を常備すること。 集合住宅における非常灯やオートロック等の電源については原則として感震ブレーカーによる電源遮断の対象外となるよう留意すること。
  3. 停電していても情報の入手を可能とする方法として、テレビ以外にもラジオ等を常備すること。

※大規模地震時の電気火災の発生抑制に関する検討会(内閣府)
 「大規模地震時の電気火災抑制策の報告制について<報告>」(平成30年3月)より抜粋

感震ブレーカーのご相談に関して

 設置に電気工事を伴うものはお近くの電気工事店へ、
 電気工事を伴わないものはお近くの防災用品等を取り扱うお店へお問合せください。
 また、電気安全に関するご相談は「住宅電気工事センター」にお問合せください。