引込口配線

(1)引込口配線の選定

前項で求めた負荷想定に基づき「住宅用分電盤内の主開閉器」、「引込口配線」、「夜間電力配線」を選定します。

【1】住宅用分電盤内の主開閉器

住宅用分電盤に施設する主開閉器は、屋内配線の安全を確保するうえで重要な役割を担っております。
   なお、電気方式は200V機器および、将来の電気容量増加にも対応できる単相3線式とします。
○ 住宅用分電盤に施設する主開閉器は、過電流保護機能および中性線欠相保護機能のついた漏電遮断器とします。
○ 主開閉器の定格電流は、前項の負荷想定方法によって求めた一般負荷の最大電力を基本とし、次式により算定します。

【2】引込口配線

○夜間電力配線に分岐するまでの部分を引込口配線Aとします。この部分には、一般負荷と電気給湯機負荷が重畳されるため、重畳率を加味して求めた引込口配線Aに流れる最大電流以上の許容電流を持つ電線を選定します。
○夜間電力配線への分岐箇所から住宅用分電盤までの部分、および電気給湯機が施設されない引込口配線部分を引込口配線Bとします。この部分の電線は、一般負荷の最大電流(主開閉器の定格電流)以上の許容電流を持つものを選定します。

【3】夜間電力配線

○夜間電力配線の部分は、電気給湯機の電気容量に応じて施設される配線用遮断器の定格電流以上の許容電流を持つ電線を選定します。

(2)引込口配線例

(注) 第6、7表は一般的な配線長さや施設条件(周囲温度30℃など)をもとに算定しています。引込口配線が長くなる場合や地中埋設される場合などには、電圧降下や電線の許容電流を個別に計算したうえで電線を選定してください。

(参考)引込小柱を施設する場合

○美観面、電気引込線に加えて電話線やCATVケーブルなどの情報線も含む集中施設、また引込線取付点の強度を確保するためなどの理由で、お客さまの負担で引込小柱を施設することもできます。