さ行

最大電力

1年間で一番電気を使うのは夏の午後2時ごろです。暑さのためにエアコンはフル運転、工場などのフル操業。このときの電力を年間の最大電力といいます。この最大電力に合わせて発電所をつくっていかなくてはなりません。

3路スイッチ

ふつう家庭のスイッチは、1つの照明について1つです。しかし、階段の上と下にスイッチがあって、上がるときに下のスイッチで電灯をつけ、上へあがったら上のスイッチで消すことができると、たいへん便利です。このようなスイッチを3路スイッチといいます。階段ばかりでなく、長い廊下の場合でも、両はしにスイッチをつけておくと、2か所で電灯を点滅できるので便利です。

自家発電

電気を消費する者が自ら発電装置を備えて発電することであり、外部へ電力を販売するのが目的ではなく、自らの消費を主目的としたものである。

自家用電気工作物

一般用電気工作物、または電気事業の用に供する電気工作物以外の電気工作物は、自家用電気工作物として定義されます。他の者から600Vを超える高圧、または特別高圧で受電するもの、構外にわたる電線路を有するもの、小出力発電設備以外の発電設備が同一構内にあるものなどは、自家用電気工作物になります。低圧受電の場合でも、構内に小出力発電設備以外の発電設備、例えば60kWの太陽光発電システムが導入されている場合などは、自家用電気工作物に該当します。

弱電

大きな電流を使う工場などの電気機械や、モーターを使った家庭用の電気器具をあわせて「強電」、いっぽう使用する電力が少ない通信機械を「弱電」とよんでいました。電気の技術を分類するときに、たいへん便利なことばとしてよく使われていました。
しかし、最近では技術の進歩で、弱い電流で回る超小型のモーターなどの出現で、「強電」と「弱電」の区別がしだいにあいまいになってきています。

周波数

交流は電気の流れる方向が周期的に変わります。1秒間に何回変わるか、その回数を周波数といいます。単位はヘルツ(Hz)。
日本で使われている電気は東日本が50ヘルツ、西日本が60ヘルツの交流です。東京電力の電気は50ヘルツの交流、1秒間に電流の方向が50回交替をしています。
電気器具の中には周波数が変わると使えなくなるものもあるので注意しましょう。たとえばモーターのついている器具は、周波数が変わると回転数が変化するものがあります。電熱器具は周波数が変化しても影響を受けません。

従量電灯

電気料金は自分の生活スタイルに合わせて、メニューを選ぶことができます。いつでも電気を自由に使いたいという人のためにあるのが「従量電灯」です。これは電気の使用量に応じて料金を支払うものです。従量電灯には「契約アンペア数」によって、「従量電灯A」「従量電灯B」「従量電灯C」の3タイプがあります。一番多いタイプは「従量電灯B」です。

主電源

テレビはリモコンでスイッチを切っても、わずかですが、電気が流れています。これを待機電力といいます。つぎにスイッチを入れると、すぐに画面が出てきて便利だからです。ビデオレコーダーは予約録画などをするために、待機電力が流れています。電気を完全に止めるために主電源を切らなければなりません。省エネルギーのためには、長時間器具を使わないときには、主電源を切りましょう。

充電部

通常使用時に課電することを目的とする導体又は導電性部分。

消費電力

電気器具を動かすときに使われる電力のことで、単位はW(ワット)です。消費電力とよく似たものに消費電力量があります。単位はWh(ワットアワーあるいはワット時)です。消費電力量は、消費電力と使用時間の積で計算します。
消費電力量=消費電力×時間
ここに白熱電球があります。ガラスの表面に100V 60Wと書いてあります。100ボルトの電気で使うときの消費電力が60ワットということです。この白熱電球を4時間つけた場合の消費電力量は
60W×4(h)=240Whとなります。

ショート

電気がきめられた道を通らないで、近道を通って流れること。たとえば、コードは絶縁物で被覆されています。その被覆が破れて2本の導線がむき出しになって導線どうしが接触すると、通りやすい近道を通って大きな電流が流れます。これがショートです。日本語で短絡といいます。コードがショートすると、大電流が流れるためコードが過熱したり発火することも起こります。古くなったコードや電気器具などには注意しましょう。

深夜電力

電気料金には、お客さまとの契約によって、いろいろな種別があります。深夜電力はそのうちの一つで、通電時間や電気温水器などの器具によって深夜電力A、深夜電力B、第二深夜電力の区別があります。
電気の使用量は日中の午後1時ごろから3時にかけてピークになり、真夜中は使用量は減ります。そのため、深夜から早朝にかけての電気は、割安にすることができるのです。

CVケーブル

ポリエチレンを絶縁体として電線に巻いて強化したものをCVケーブルといいます。以前は、ケーブルの絶縁に油脂紙やゴムなどを使っていましたが、ポリエチレンは安くて手に入りやすいという特長があり、最初、配電用のケーブルとして実用化されました。しかし、熱に弱いという欠点で、高い電圧の送電線用には用いられませんでした。その後、熱に強いポリエチレンの開発に成功、いまでは超高圧の地中送電線にも使われるようになりました。

施工証明制度

施工者(電気工事店)が電気設備技術基準への適合可否について自ら一定の確認を行った後、その確認結果およびその責任を記した施工証明書を発行し、施主(お客さま)への報告や電力会社への連絡に活用する制度で、自らの施工責任の明確化とそれに伴う工事品質の向上を図ることを目的とする。

施工証明書

「施工証明書」の内容は、工事店の情報(住所、電話番号、主任電気工事士氏名、作業員氏名など)や証明する設備と工事の種類(お客さま情報、契約方式、需要設備等)、また自主点検結果等とし、「電気工事業の業務の適正化に関する法律」で定められている帳簿を兼ねることができます。

絶縁物

電気を通さないものを絶縁体といいます。送電鉄塔や電柱には白い陶磁器の碍子がついていますね。この碍子が絶縁体です。コードの外側のビニールも絶縁体です。絶縁体のおかげで電気は脱線しないで送ることができるのです。絶縁体の仲間にはガラス、ゴム、プラスチック、磁気、空気などがあります。絶縁体であれば、絶対電気を通さないということではありません。電圧が高いと絶縁体を壊してしまうことがあります。

接地工事

「アース工事」ともいう。300V以下の低圧電路に施設する機械器具の 鉄台及び金属製外箱に必要な工事で、漏洩電流を大地に逃がすための方法。 接地用ビニール絶縁電線等を用い、接地極を地中深く埋設する。

専用コンセント

電子レンジやエアコン、衣類乾燥機などの消費電力が大きい大型器具は、その器具専用のコンセントを使います。2口コンセントやテーブルタップから電源を取っていると、つい電気を使いすぎて、分電盤の配線用遮断器が切れたりして不便です。冷蔵庫や洗濯機など置き場所が決まっている器具も専用コンセントにすると便利です。