平成25年度の電気使用安全月間の取組みについて
電気使用の合理化の方法等の相談や、電気安全に関わる情報の周知活動や、不適合電気設備の改修を促すなど電気工事の品質向上に努め、電気災害の防止や電気工作物の保安確保に資することを目的とし、本年も経済産業省主唱による「電気使用安全月間」に参加いたいます。
実施に当っては、関係機関と連係を取りながら重点実施事項を中心に諸対策を実施いたします。
実施期間
平成25年8月1日から8月31日
活動実施項目
・一般家庭を対象にした電気使用安全に関する啓発、指導
・省エネや節電など電気使用の合理化に関する啓発、指導
・電気災害の防止や一般用電気工作物の保安確保
・自家用事故による波及事故防止の推進
・電気工事士に対する電気事故、災害防止に向けた周知・指導
・電気使用・安全に関する電気使用者ニーズの把握
取り組むにあたって
各地域協会が各地で行う行事等で、のぼりを立てたり、本会会員が節電をよびかけるメモ帳やボールペンを配布しております。
電気安全アンケートはコチラ(アンケートは終了しました)
クイズとアンケートにお答えいただいたお客さまの中から抽選で150名様に【図書カード2,000円分】をプレゼントいたします。
電気火災を防ごう (東京消防庁「平成25年版火災の実態」より引用・抜粋)
電気は、私たちの日常生活において不可欠なエネルギーとして社会の隅々まで深く浸透し、年々需要が増加しております。
東京消防庁より東京消防庁管内で発生した電気火災について情報提供いただきましたので、掲載いたします。
8月は電気使用安全月間です。電気や電気設備機器を正しく活用し、電気事故を防ぎましょう。
1.平成24年中の火災の状況
平成24年度中の火災件数は5,088件で、前年と比べ252件減少しております。主な出火原因別発生状況をみると、表1のとおりとなり、「放火」「たばこ」「ガステーブル等」の順となっております
2.電気設備機器の火災の状況
平成24年中の電気設備機器火災件数は、1,109件と全火災件数に対する割合は21.8%になり、年々増加し、最近5年間で最も高い割合になっています。(表2参照)
発生要因は、電気設備機器の維持管理不適、使用者による取扱方法の誤りや不注意、工事の不良、機器の不備など多岐にわたっています。今後、使用者の取扱いはもとより、製造会社や施工会社のより一層の安全への取組みが求められています。
3.電気設備機器の火災の主な出火原因
電気設備機器の火災を発生源別に電熱器、電気機器、電気装置、配線等及び配線器具等に分類したものが表3です。
①電熱器による発火源と経過
電熱器関係の火災は240件(21.6%)です。電熱器の中で火災件数が最も多いのは、電気ストーブが81件(33.8%)で、次いで電気クッキングヒータが28件(11.7%)となっております。
電気ストーブの火災は、経過をみると「可燃物が接触する」となり半数以上を占めています。
電気クッキングヒータの火災は、経過をみると、「放置する・忘れる」や「誤ってスイッチが入る(入れる)」などとなっています。
②電気機器による発火源と経過
電気機器関係の火災件数は、342件(30.8%)です。電気機器の中で火災件数が最も多いのは、蛍光灯の36件(10.5%)で、次いでカーボンヒータが25件(7.3%)となっています。
蛍光灯の火災は、経過をみると「絶縁劣化により発熱する」となっており、蛍光灯内の安定器やコンデンサが経年変化による絶縁劣化により出火しています。
カーボンヒータの火災は、経過をみると「可燃物が接触する」となっており、布団類、衣類、紙類などが接触して出火しています。
③配線等、配線器具等による発火源と経過
配線等の火災は287件・配線器具等の火災184件、合わせて471件(42.5%)で前年と比べて72件増加しています。
配線器具等の火災は184件(39.1%)発生し、このうちコンセントが70件(38.0%)で、経過の内訳は「金属の接触部が過熱する」が59件(84.3%)などとなっています。差込みプラグは57件(31.0%)発生し、経過の内訳は「トラッキング」が23件(40.4%)などとなっています。テーブルタップは25件(13.6%)発生し、経過の内訳は「トラッキング」が8件(32.0%)、「金属の接触部が過熱する」が7件(28.0%)などとなっています。
配電盤等(漏電遮断器、配線用遮断器、電流制限器をいう。以下同じ。)の火災は85件発生しており、前年と比べて45件増加し、最近5年間では最も多く発生しています。内訳をみると、漏電遮断器が43件(50.6%)と最も多く、次いで配線用遮断器が26件(30.6%)、電流制限器が16件(18.8%)となっています。(表4参照)
出火した経過をみると「金属の接触部が過熱する」が71件(83.5%)で最も多く、8割以上が接続端子のネジの緩みから発熱し火災となっており、政令対象物に限らず、住宅においても有資格者による配電盤等の点検が必要であると思われます。
また、使用者に対しては維持管理を適切に行い、接続部の変色や発熱に気付いた場合は使用を停止し、専門の電気工事業者などに点検を依頼することが必要です。
事例:漏電遮断器の接続部が緩んだことにより出火した火災(6月・足立区) | |||
構造・用途等 | 防火造2/0 住宅 | 出火階・箇所 | 1階・台所 |
焼損程度 | 建物ぼや 電気配線若干焼損 | ||
この火災は、住宅の1階台所に設置された漏電遮断器から出火したものです。 出火原因は、設置後20年以上経過し、配線接続部のネジが緩んだことにより金属の接触部が発熱し出火したものです。 居住者が起床し、トイレ照明の点滅、テレビや電子レンジの電源が切れるため、電力会社に連絡し、職員が調査したところ、漏電遮断器の電気配線に焼損があるのを発見しました。 電力会社の職員から消防署へ連絡を促され、自分の携帯電話で119番通報しました。 |
4.電気の安心・安全な使用のために~トラッキング火災~
平成24年のトラッキング現象による火災は70件あります。
このうち差込みプラグ(器具の差込みプラグを含む。)の差し刃間での火災は、35件(50.0%)と前年と同件数となっています。(表5参照)
差込みプラグ差し刃間のトラッキング現象による火災を防止するためには以下の対応が必要です。
①差込みプラグは常時差したままにせず、使用時以外は抜いておく。
②長期間差したままのプラグは定期的に点検するとともに乾いた布などで清掃し、発熱等の異常がある場合は交換する。
③特に埃や湿気の多い環境下で使われているものや、家具等の陰に隠れているものには細心の注意を払う。
5.最後に
電気設備を設置・施工して数十年経過していたり、何かご心配なことがございましたらお近くの電気工事店または、お近くの住宅電気工事センターへお気軽にお問い合わせください。